この記事ではキックボクシングの練習中に起こりやすい怪我と怪我の予防に役立つ道具について解説します。
- ダイエット目的でキックボクシングを始めてみたいけど痛い事や怪我をしたくない…
- すでにキックボクシングをしているけどよく怪我をして練習が継続してできない…
- アマチュアの試合前など練習はするけど出来る限り直前の怪我を避けたい
といった悩みを解消していきます!
私自身もキックボクシングを3年以上続けていて、その中で手、足、腰など様々な箇所を痛めた経験があります。どんなに準備していても避けられない怪我もありましたがそれ以上に事前にケアをしていればここまで悪くならなかったなーと思う怪我も多くあります。
この記事を読む事でどのような怪我をしやすいか、予防にはどのような事に気をつければ良いか事前に知ることができます。
キックボクシングを始めたばかりでどんな道具を準備したらいいのかわからないなーという方は下記の記事でトレーニングに必要な道具について紹介していますのでぜひお役立てください!
【まずは2つ揃えればOK】キックボクシング初心者が揃えたい道具10選と価格
Contents
【トレーニングの状況に分けて紹介】キックボクシングで起こりやすい怪我について
まず初めにダイエットやフィットネスとして行なっている方と試合に向けてスパーリングをしている方ではトレーニング中に起こりやすい怪我が違うことがあります。すべての怪我に備えて準備することが理想ですが、ご自身のトレーニング環境に合わせて最低限準備する事でも怪我の予防に繋がります。
トレーニング別で起こりやすい怪我の具体例ですが以下のとおりです。
ミット、サンドバック | スパーリング | |
熱中症 | ○ | ○ |
骨折 | △ | ○ |
足の捻挫や肉離れ | ○ | ○ |
打撲、擦り傷 | △ | ○ |
手首、拳の怪我 | ○ | ○ |
アキレス腱炎や断裂 | △ | △ |
腰痛やぎっくり腰 | ○ | ○ |
○は起こりやすい怪我、△は頻度が高くないですが起こる怪我といったイメージです。
※統計的に起こりやすいといったデータではなく、私自身の経験と周りの方の怪我から分類しています。
スポーツ障害統計のその他の格闘技の怪我では捻挫・突指、骨折、挫傷・打撲が件数でトップ3に入っています。
https://www.sportsanzen.org/about_us/grjkkl0000000f3g-att/dchamu000000040t.pdf
こちらはスポーツ健康保険に加入している方のみの統計ですが年間で1587件と決して少なくない数の報告がありますね。
もちろん人によって起きる確率は違いますが、予防の際に気をつけるポイントは同じです。
次の章では怪我ごとに気をつけるポイントについて解説していきます。
※スポーツ健康保険は任意で加入できますが入ることを強くお勧めします!ジムによって違いますが団体で加入していることが多く、1,500円ほどで加入でき1年ごとに更新します。
通院だけでなく、入院や手術をした場合にも保険金が出ますのでお守りとしてぜひ加入しましょう。
夏だけでなく冬も注意が必要な熱中症
トレーニング中に起こりやすいのが熱中症です。特に夏になる方が多いですが、アマチュアの試合前などで減量を行なっていると冬でも水分補給を控えるため、熱中症の様な症状が出ることがあります。
熱中症の対策ですがまずは水分をしっかり摂る事が重要です。また、ただの水ではなくスポーツドリンクの様に塩分やミネラルが含まれた飲み物を飲みましょう。水だけ摂っていても体内の塩分が汗で排出されているため、低ナトリウム血症になる可能性があります。
熱中症や低ナトリウム血症まで行かない場合でも水分を十分に取らないと練習中に足をつる事が増えます。私の経験では水しか取らずに練習する日はふくらはぎや太もも裏をつる事が多いです…。
減量中やダイエットしているのでスポーツドリンクをあまり飲みたくない…という方は水を飲みつつ塩飴を舐めることでもある程度補えます。 (粉を溶かすタイプのスポーツドリンクを少し薄めで作るのもおすすめです。)
※クリックするとAmazonのリンクに移動します
キックボクシングのトレーニングはランニングや筋トレ以上に汗をかきやすいので、お好みの方法で水分と塩分を補給して熱中症の予防をしましょう!
マススパーリングでも起やすい打撲、擦り傷、骨折
マススパーリングやスパーリングなどの対人トレーニングをしていると起こる怪我が打撲や擦り傷、骨折です。
特に打撲は軽く練習してる時でもミドルキックやローキックをした際に相手の膝や肘に当たってしまい怪我をする事があります。対処法ですがマススパーリングであれば、以下をおすすめします。
- 強く当てるイメージよりもタイミングやフォームを掴むイメージで軽く当てるよう意識する
- 膝当てをしていない方とのますスパーリングはなるべく避ける
マススパーリングの目的はスパーリングと違い怪我を避けながら対人戦での当てる感覚を掴む事だと私は思っています。強く当てたりするのならヘッドギアをつけてスパーリングや試合で良いですからね。
二つ目の膝当てをしていない人との練習を避けるですが、多くの方は練習相手の方に膝当てつけてくださいとはなかなか言いづらいですよね…そのため事前に避けてしまおう!という方法です。ニーガードをつけていても生膝を蹴るとかなり痛いですし打撲で済まず骨折する可能性もあります(木材や鉄とぶつかる様な感じです…)。
それでも膝当てなしの方とマススパーリングをする場合は前蹴りやミドルキックなどを中心に組み立てる練習と割り切ると比較的安全です。
※膝当ては付けていないと相手に怪我をさせやすいので、もちろん練習される場合は自分も膝当てをつけて行いましょう。
ここまで怪我を避ける方法について解説しましたが、練習やマススパーリングでは安全第一にスパーリングやアマチュアの試合はある程度の打撲は覚悟しましょう笑
おすすめのニーガードや膝当ては別ページでも紹介していますのでご参考にどうぞ!
【まずは2つ揃えればOK】キックボクシング初心者が揃えたい道具10選と価格
ニーガードは持ち運びが便利なコンパクトなタイプが便利です!少し薄めですが当たった時の痛さが全然違い、十分効果がありますので通勤など荷物が嵩張ってしまう方におすすめです。
ISAMI イサミ ニーガード 膝サポーター
※クリックするとAmazonのリンクに移動します
冬場に多い足の捻挫、肉離れ
足の捻挫や肉離れはジャンプの着地やミドルキックを蹴った際に起こりやすい筋肉系の怪我です。特に気温が低い冬場になるとミドルキックを蹴った直後に肉離れしてしまう方をよく見ます…。
肉離れの原因のひとつとしてウォーミングアップ不足が挙げられます。冬場は特に筋肉が冷えやすく、硬くなっている時に急な負荷を受けて切れてしまいます。
予防方法としては以下の点が挙げられます。
- アップを夏場よりもしっかり行う
- なるべく冷えにくい服装にする
- 蹴り始めは軽く、徐々に力を入れる
- 休憩中も体を冷やさない様にする
筋肉系の怪我の予防として大事なポイントは体全体をしっかりと温めてトレーニングを行う事です。
アップを充分に行なっていてもトレーニング開始までに体が冷えてしまっては意味があまりありません…。アップはトレーニング前の10〜20分前までに行い、しっかりと体を温めましょう。また、アップを充分に行う事で心拍数も上がり、トレーニングから始めるよりも息切れしにくくなります。
次に温めた体を冷まさない様にする工夫ですが、休憩中は体をなるべく冷やさないようにするためにタオルなどで汗を拭く、上着などを着て保温するなどの対策が挙げられます。
人数が多い時など、ミットを待つ時間が長くて自分の番の時に体が冷えてしまう事がありますので上着や汗拭きで保温しましょう!
もちろん休憩時間でもシャドーボクシングなどで体を動かしておくこともお薦めします!
また服装でも体温低下を抑える事ができますが、長ズボンだと蹴りが出しにくかったり、裾を踏んで転ぶ可能性もあります。特にハイキックやカットをする際に服の伸縮性が足りないとモヤモヤしてしまいますね…。
そのため私は陸上のトレーニングで使うようなロングタイツやふくらはぎ用のサポーターを利用しています。
ロングタイツはくるぶしまであるタイプから7部丈のデザインのものまで様々なタイプがあります。
※クリックするとAmazonのリンクに移動します
もともと走る、飛ぶ様に作られている物ですのでキックボクシングでも問題なく使えます。結構下半身のシルエットが強調されてしまうので気になる方はロングタイツの上にショートパンツを重ね着すると保温も兼ねられて良いです!
ふくらはぎ用のサポーターは薬局などでも販売している圧迫タイプの物をオススメしています。
※クリックするとAmazonのリンクに移動します
ピッタリしているタイプでないと運動中にサポーターが下がってしまって集中しにくいです…。副次的な効果ですが表面がざらざらしているサンドバッグを蹴っても擦り傷が出来にくいのもおすすめポイントの一つです笑
肉離れなど筋肉系の怪我は年齢に関係なく起こる可能性があります。ですが年齢が上がり筋肉が硬くなっていてアップも不十分な状態でトレーニングをすると若い人よりも怪我の可能性は高まります。
ぜひサポーターを付けたりアップ十分に行なって体をできる限り冷まさないでトレーニングに取り組みましょう!
初心者でも痛めやすい手首や拳の怪我
手首や拳の怪我は初心者からベテランの方までなる事が多いです。
具体的には以下の怪我が起こりやすいです。
- パンチを当てた際に手首が曲がっていて痛めてしまう
- 拳のナックル部分が摩擦で擦りむけてしまう
どちらも完全に防ぐことは難しいですが予防のポイントについて解説していきます。意識を変える事で改善される部分と使っている道具を変える事で具合が良くなる事があります。
まず手首を痛めないためにはパンチを当てる時にしっかりと拳を握る事が大切です。しっかり握れていないとミットやサンドバッグに当てた反動に負けて手首が曲がり痛めてしまいます。
トレーニングでは当てる瞬間に強く握ると教わりますが、ベストタイミングで握ることは中々難しいです…。初めのうちは当てる前からある程度拳を握っておきましょう。
またサイズの大きいグローブを使用している事も手首を痛める原因になる事が多いです。グローブはメーカーによって若干内部の構造が違うので同じオンスのグローブでもメーカーを変えると上手く握れない事もあります。
グローブのサイズが大きいとグローブの中で拳が動くのでパンチの際に手首が曲がった状態で当たる事があります。グローブが大きいなと思う方は一度ぜひ少し小さいサイズを試してみたり、バンテージを厚めに巻いたりして調整してください!
拳のナックル部分が摩擦で擦りむけてしまう方はバンテージの代わりに軍手やグローブタイプのバンテージを使用している方に多いです。
軍手やグローブタイプのバンテージは着脱が簡単で軽くトレーニングをする時に最適です。一方で打ち込み練習(ミットやサンドバッグをたくさん行う)をしているとグローブの中で擦れてしまい、皮がむけてしまう事があります。そのため練習量の多い方には手巻きタイプのバンテージがおすすめです。手巻きタイプは巻くのに時間がかかりますが手のフィット感が抜群に良く、正しく巻けば練習していてもほとんど巻き直しやずれる事がありません。値段もグローブタイプよりも安い物が多いのでグローブタイプをお持ちの方もぜひ一度お試しください。
左が伸縮タイプ、右が非伸縮タイプのバンテージです。
※クリックするとAmazonのリンクに移動します
私のおすすめは非伸縮タイプのバンテージです。伸縮性のあるバンテージは巻きやすいのですが、練習中に締め付けがきつくなる事があり、強めに巻きつけるスタイルの私には合いませんでした…。
伸縮、非伸縮タイプのバンテージを試していただいて自分に合う方を使用しましょう。
疲労の蓄積や急な運動でなりやすい腰痛
腰痛やぎっくり腰はキックボクシングに限らず多くのスポーツでなる可能性がある怪我です。ぎっくり腰など急に動いた際に痛めてしまう場合以外にも疲労が溜まった状態で練習続けたりをしているとなりやすいです。
私の体験談ですがキックボクシングの練習と重りを使った筋トレを週3回続けていた頃に腰痛になりました…。はじめは練習後に腰のあたりの疲労が溜まるなーと思う程度で気にせず練習していたのですが、ある朝起きた時に腰が痛くてまっすぐ立つ事ができませんでした。
整骨院で診てもらうと腰と足回りの疲労が原因で腰痛が出ていると判明しました。日中はデスクワーク、夜にキックボクシングと運動量が1日で大きく変わりすぎる事も良くないと言われました。その後は整骨院での施術で腰は大分良くなりましたが今でも寝起きなど体が硬くなっていると腰痛が出る事があります。
腰痛の予防やケアの方法ですが一番は練習後にしっかりと腰回りのストレッチをする事です!
アキレス腱や腿の裏はほとんどの人が練習前後でストレッチしますが意外と腰回りについてはしていない方が多いです。
一番簡単なストレッチはラジオ体操の前屈してから体を後ろに反らす動作です。これが思った以上に効きます笑。また腿の裏の筋肉のストレッチも重要です。腿の裏が硬いと腰回りの筋肉が引っ張られてしまい腰に負担がかかるそうです(私の場合はこちらが主な原因でした)。
ストレッチ以外のケア方法としては腰サポーターを着用する事です。腰サポーターは腰回りの筋肉の補助して腰への負荷が軽減してくれます。非常に便利な一方で一般的な腰サポーターは腰全体を支えるためサイズが大きく、日常生活では使えますがキックボクシング中の着用は難しいです。
運動中も使用したい方には細いベルトタイプのサポーターがおすすめです。
私はCHRIOのベルトタイプのサポーターを練習中に着用しています。練習着など薄い服の上からでも着用できるのですぐに使える点と蹴りの動作を邪魔しない点がおすすめなポイントです。デメリットは一般的な腰サポーターよりも値段が高いところです。一般的な腰サポーターが3,000〜5,000円ほどで、ベルトタイプは大体5,000〜10,000円程度です。
CHRIOのサポーターは↓のように細めでつけていても違和感が少ないです!
一般的な腰サポーターは腰全体をカバーしていてやや大きめですが、その分腰回りの保護が厚くあまり運動をしない日はこちらもおすすめです。
個人の感想ですが、サポーターを使い始めてから練習後に腰に重い疲労感が出る頻度が減りました!もちろん練習量が多くなると翌日疲労が出ることはあります…笑
腰痛に悩んでいるけどケアしながら練習したい方は一度是非お試しください。サポーター自体は長く使い続ける事ができますし、日常的に着用も可能です!
腰痛は一度なってしまうと治るのに時間がかかってしまったり慢性化する事もあるのでぜひ日々のケアを欠かさない様にしましょう!
まとめ:練習前後のストレッチや練習道具の見直しが大切!
今回解説した怪我の中には入念にストレッチなどしていても避けられない怪我もありましたが、熱中症や打撲、拳の怪我などは事前に準備する事である程度予防することができます!
ダイエットや試合など目的はそれぞれ異なりますが重要なポイントは同じで”怪我をしないで継続してトレーニングを続ける”ことです。
今回の記事を読んで怪我の予防につながれば幸いです。
楽しくトレーニングを続けましょう!
コメントを残す